黄色い花びらがすてきです。
葉は、すべて根本から出ていて、放射状に広がっています。
茎には葉がなく、一番上に一個だけの花(頭花)がつきます。
この花は一つの花ではなく、舌状花とよばれる小さな一つ一つの花が多数が集まって一つの花の形を作っています。
セイヨウタンポポは、外来種(:元々日本にはいなかった種類)です。原産は、欧州(:ヨーロッパ)だそうです。今では日本全国に広がっています。
ヨーロッパでは、このタンポポを畑でさいばいし、葉はサラダにして食べるそうです。利尿作用(:おしっこがよくでるようになる)があるそうです。根は、コーヒーにしたてて飲むのだそうです。
受粉(:おしべの花粉をめしべの先にもらう)の仕方が特殊で、花を咲かせてハチなどのこん虫にたのんで他の花からの花粉を待ちますが、それがだめだった場合には、自分の花粉をめしべにくっつける方法(自家受粉)で実(たね)を作ります。
ですから、近くに仲間のタンポポがいなくて一個だったとしても、種をつくり、穂をつくり、種を飛ばして仲間を増やすことができるのだそうです。
熊本には、日本固有のカンサイタンポポやシロバナタンポポが多く生きていましたが、一個では増えることができずに、セイヨウタンポポにおされて減ってしまいました。
花の色が同じカンサイタンポポとセイヨウタンポポの見分け方は、以前は総苞(一般的には、つぼみ)の外片(一般的には、がく)がつぼみの時からくるりと下向きにそり返っているのがセイヨウタンポポとされていました(写真左下)。しかし、この頃は、日本古来のタンポポとセイヨウタンポポとの交雑種が生きているようで、総苞のそり返りだけでは判断がむずかしく、遺伝子鑑定をしないとわからないというお話もききます。
仲間の増やし方をみると、すごくたくましいなあと感じませんか?

セイヨウタンポポ
(キク科)

セイヨウタンポポの花 |

花の後、穂(わた毛)ができる |

総苞の外片が下へそりかえっている |
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