アザミの仲間ですが、まったく棘がありません。
花がアザミに似ていますが、アザミではないことから、牧野富太郎博士は、「キツネにだまされたよう」に感じることから『キツネアザミ』という名前がつけられたそうです。別に『マユハケアザミ』という名も持っています。
葉はやわらかくて、下面にはからみあった白い毛がうすくあります。
春、4~6月に、多数の頭花をつけます。
総苞は高さが13mmくらいあり、総苞片の先には三角形の突起があります。
(※頭花…小さな花がたくさん集まってできる全体の姿のこと)
(※総苞…花全体を根元のところで包む小さいうろこ状の包みの集まりのこと))
2年草です。
茎は、まっすぐに立ち、60~80cmになります。
日本では本州から琉球列島まで生息し、朝鮮、台湾、中国からネパール、インド、オーストラリアに分布しています。日本には、古い時代に、農耕生活とともに中国大陸から入ってきた(史前帰化植物)ようです。
道端や空き地に生えます。
中国では、消炎剤や解毒剤などの薬草として使うそうです。
アザミのような棘もなく、長い時間、日本で命を受け継いできたキツネアザミ、すごくたくましいなあと感じませんか?
※外来種…人の手などによって外部、特に海外から日本国内に持ち込まれたり、荷物に混じって偶然にはいりこんだりした種。
※帰化種…外来種のうち、野外に定着したものをいう。

キツネアザミ
(キク科)

キツネアザミの花 |

|